議会費とは 歳出に占める割合と定数削減

議会費とは

議会費は、目的別歳出の最初に置かれる区分で、議会の運営にかかる経費をまとめたものです。主な中身は次のとおりです。

  • 議員報酬と期末手当: 地方自治法第203条に基づき条例で定める報酬と、条例で支給する期末手当。
  • 政務活動費: 地方自治法第100条第14項に基づき、条例で会派または議員に交付する調査研究などの経費。
  • 議会事務局の人件費: 事務局職員の給与。小さな町村では数人、政令市では数十人の体制です。
  • その他: 本会議や委員会の運営費、会議録の作成、議員の費用弁償、視察旅費、議場の維持費など。

議員報酬の水準や定数の決め方は市議会議員の報酬と定数で詳しく説明しています。

歳出に占める割合の目安

総務省「地方財政の状況 関連資料集(令和7年3月)」の第36表によると、2023年度決算の市町村の議会費は合計3,125億円で、歳出合計61兆6,798億円の0.5%です。団体区分別に見ると、割合は規模が小さいほど高くなります。

団体区分 議会費(億円) 歳出合計(億円) 割合
政令指定都市 316 161,300 0.2%
中核市 416 102,252 0.4%
小都市 1,027 148,237 0.7%
町村(人口1万人以上) 395 45,647 0.9%
町村(人口1万人未満) 317 30,471 1.0%
市町村合計 3,125 616,798 0.5%

割合に差が出るのは、議会の運営には規模にかかわらず一定の固定費がかかるためです。議員が8人の村でも議長と事務局は必要で、会議録も作らなければなりません。一方、政令市は歳出の規模が桁違いに大きいので、議員が60人前後いても割合は小さくなります。

金額の推移を見ると、地方全体(都道府県と市町村の純計)の議会費は2018年度の4,194億円から2023年度の4,084億円へと微減しています。定数の削減と報酬の据え置きが続いた結果です。

定数削減との関係

議会費を減らす手段として、もっともよく議論されるのが定数の削減です。市町村議会の定数は地方自治法第91条により条例で定めることになっており、2011年の法改正で人口区分に応じた法定上限は廃止されました。全国市議会議長会の調査では、2024年12月31日現在の815市の議員定数は18,733人で、1市あたり平均23.0人です。前年から19人減りました。

定数を1人減らすと、その議員の報酬と期末手当、政務活動費の分だけ議会費が減ります。ただし、議会費の中には事務局の人件費や施設の維持費など、定数を減らしても変わらない経費があります。たとえば、議員1人あたりの報酬が月額34万円の市で定数を2人減らしても、期末手当を含めた年間の削減額は1千万円台で、歳出全体から見れば0.1%にも満たない額です。

定数削減には別の側面もあります。定数が少ないほど1人の議員が担う住民の数が増え、委員会の数も減ります。町村では定数の削減が進んだ結果、立候補者が定数を超えず無投票当選になる議会が増えています。定数の議論は、議会費の節約だけでなく、議会がどれだけの審議を担うかという観点から行う必要があります。

読むときの注意

  1. 議会費の多寡は、まず同じ人口規模の自治体と比べる。政令市と村を並べても意味がない。
  2. 議員1人あたりの議会費を出すと、事務局の体制の違いが見える。
  3. 議会費には議員の活動の成果が反映されない。コストだけを見て議会の価値を判断しないよう注意する。

お住まいの市区町村の値は、このサイトの自治体ページで同規模の自治体と比べられます。都道府県一覧から探してください。

出典

このサービスは、政府統計総合窓口(e-Stat)のAPI機能を使用していますが、サービスの内容は国によって保証されたものではありません。出典: 政府統計の総合窓口(e-Stat)「社会・人口統計体系 市区町村データ」をもとに株式会社フィーノが集計。